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「マリー・アントワネット」の感想

※ネタバレなし

監督はソフィア・コッポラ。女性ならではの目線で
18世紀の超セレブ「マリー・アントワネット」を描いたこの作品。
実際のベルサイユ宮殿で撮影された映像は圧巻。
うっとりするようなドレスに家具にお菓子にアクセサリー。
まさに女性が作った女性のための映画~♪って感じ。
でもほめるのはここまでですよ…。

マリー・アントワネットがどんな人生を送ったのかを
彼女の心の揺れに沿って描いている…なんていう理想を
掲げて作ったんだろうとは思いますけれど、ストーリーに
抑揚が全くない。単に生涯を掻い摘んで見せているに過ぎない。
心の揺さぶりを描くにはまずそれなりのインパクトで動機を
見せなければ観客は「ふーん」と通り過ぎてしまうだけ。

最近ありがちの実話風映画全てに共通することですが
どんな偉大な有名人を映画にしようが面白くなきゃ意味がないよ!

時にゴシック、時にアナーキーな演出も付け焼刃。
眠気ばかりが増えていく。
世界ふしぎ発見でやってたマリー・アントワネット特集の方が
面白かったのは気のせいでしょうか。

マリー・アントワネットの華やかな部分しか見せないってのは
絶対間違ってるし心の揺れの部分がめちゃめちゃ小さくて
宮殿での寂しさや母になるまでの苦労や死ぬ前のエピソードが
な~んにも描かれてなくて、唐突に王妃としての自覚が
芽生えたようにしか見えないんですけど…。

華やかなだけのマリー・アントワネットが描きたかったんですか?
単にドレスやお菓子を見せたかったんですか?
なんだかよくわからない映画でした。

とりあえず映像は究極に美しいのでそれだけは価値アリです。
それを踏まえて皆様、おそろいで劇場へどうぞ。


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by ladybugbash | 2007-02-18 13:28 | 映画批評
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